(月)ひらくひ

■記憶は、バラバラ。

1.良かったことは、明日から又一泊二日の外泊が出来ること、8日にアルコール依存症者たちのグループセラピーに参加するの、10時集合なので、(最寄りの公民館、開催。)明日7日には自室で早々と眠り、起きなくちゃ。病棟からだと距離的に間に合わん。

それから、新参患者、1個年下のサッチ(仮名)と元々わたしから告白しちゃったりもして、照れくさい関係にあるリュウさん(仮名)と、3人でのお喋りが楽しかったこと。統合失調のグチャくん(仮名)とも一言くらいだが、久々に言葉を、交わす。グチャくんは被害妄想からわたしのわるくちをリュウさんにねちっこく言っておいて、急に「犬子ちゃん、だいすき」とか笑いかけてくるイミフな奴、わたしは、グチャくんが、気に食わない。だから、会話は、しない。

サッチが、「わたし、犬子ちゃんみたいに、なりないなあ…」と言った。サッチにはわたしが可愛く見えている。それは、どうかしていると思う。わたしはただ、幸い目がぱっちりとしているが、それを引いては、超えられるかギリセーフの低いひくいハードルすら、やっとの、おぼつかない顔面、不安定な顔面なんだ。運が良かったのはカメラを通すとわたしは本当に可愛く見違える。それを活かして、チャットレディなんかで、割かし人気だったりしたことも。まあ、会話が難儀だし、頭を捻るより、ディルドを使った擬似フェラチオやイッた振りをするのは、なんとなく楽だと感じたから、即脱ぎ出来るのでただの都合の良い下劣な人気の取り方だったって可能性のが、大きい。

途中から、人として扱われたいし、難しくても寂しくしないで、わたしを知って、と、感情が変化した頃には、もう手遅れで、常連は10人かそれ以上、みんな、みんな、挨拶を交わした二言目から、わたしのおっぱいとまんこにギラギラしてるんだ。    もっと慎重に裸になってれば、虚しい身体にならずに済んだかも。 なんて。

 

2.悪かったこと、MRIの結果が出た、小脳が萎縮していた、知能検査の結果が出た、やはりADHDは変わらず。IQは61だったのが50台にまで落ちて、軽度の知的障害は、やはり確定だった。カタワだ、わたしはカタワだ、目に見えない障害だから、ニコニコしてればいい、純粋と思われるから。むすっとしたり、棘をチラつかせてしまったら、カタワの上に、孤立して、世界の隅にもいられない。でもわたしはニコニコしてるとき、なんにも考えてない、思考は停止していて、心は能面のようだ。サナトリウム、植物になりたい、弾けてシュワシュワ溶けて、細かく飛び散ってしまいたい、苦しくっても、泣かずに死ねたら、いい。わかっていても、真意を突かれるのは、厳しい、現実との関係性は、いつも、なあなあで、聞こえないから、分からない。言葉がないと、わたしには、混乱しか残らない。

 

焦っては、だめ、あすは、晴れ。